私は、大事なものを無くしてしまいました。
きっかけすらも、深い深い記憶の底。
自分の自己防衛本能が、その記憶を出さぬよう
鍵まで掛けてしまいました。
何も、思い出せない。
あの人≠ノ出会ってからの記憶しか
私には無い―――――…。
ザ――――――……
雨の東京は異様なくらい静かだ。
人ゴミで賑やかな渋谷も、ネオンで埋め尽くされている銀座も
そのうっとおしさが、もはや聞こえてこない。
雨音が全てを消してくれる。
そんな雨が好きだ。
「っくしょ…覚えてろっ!!」
そんな中、この場に不釣合いな台詞が聞こえた。
その男は顔面 傷だらけで
せっかくの男前が台無しだった。
「はんっ!テメェが俺等のナワバリ荒らすからだろ!!」
「今度、妙な真似したら二度と表 歩けねェ面にしてやっからな!
覚えとけっ!!」
ま、あの面じゃ当分は表 歩けないね。
一応、手加減はしてあげたけど。
「馬鹿な人達…。
周助のいるチームに手ェ出して
無事で済むハズ無いじゃない…」
椅子に座っている僕の首に
後ろから腕を絡ませながら女が言う。
僕に言い寄る女は星の数ほどいるけど
正直、ほとんどの女がウザったい。
この女も、その一人だ。
名前…なんだっけな…。
「周助さん、これでもう このあたりは
ほとんど狩りつくしちまいましたぜ」
「最近の奴等、手ごたえ無さすぎだぜ。
今の奴等だって、周助さんが手を下すまでも
なかったのによォ」
「言えてるぜ」そう言って笑う男達。
彼等は僕のチームに入っている
忠実な下僕だ。
言い方は悪いかもしれないけど、こんな例え方しか出来ないし
僕が本気でそう思っているからね。
仲間意識を持たない僕にとっては
最高の例え方だろう。
別に仲間を持っていない訳じゃない。
こいつらには仲間意識を持つに値しないってだけ。
僕、不二周助はチーマーとして
「DEVIL]というチームの頂点に位置している。
チームを結成して約半年。
今じゃこの地区で僕のチームに逆らおうなんて
バカなチームはいない。
もう少ししたら、東京中を牛耳る程になる。
(というか、なってみせる)
「そう言えば、周助さん。
藤田が原宿のスラム街で女を拾ったそうっスよ」
「女…?」
ってゆーか、藤田って誰…。
もはやチーム結成時のメンバーしかわからない。
まぁ、僕が覚える気が さらさら無い所為かもしれないけど。
ウザい女達なんて、次の日には存在すら忘れている。
「今、こっちに連れて来るそうっスよ」
「ふーん…」
スラム街で、それも拾ったって事は孤児か…?
でも、これ以上バカな女が増えても面倒だしな…。
他の男達に壊れるまでヤらすか?
そんな事を考えていたら、例の藤田って奴が
小汚い女を連れてやって来た。
僕はそいつを適当に誉めて下がらせた。
誉めた時、すごい嬉しそうだったけど
何がそんなに嬉しいのやら。
「やっだぁ〜、何この女ぁ〜」
「スラムで野垂れ死にしてた方がよっぽどマシぃ〜」
「きゃはっ☆言えてるぅ〜」
僕としては、君達の方が野垂れ死にして欲しいくらいなんだけど。
今時、語尾を伸ばすなんて
高校生でもしないよ。
ほんと、ウザい…。
どうして僕の周りには、こんな女しか
寄って来ないんだろう。
どーせ、この小汚い女もロクな女に違いない。
そう思いながら、さっきからずっと俯いている女の顔を
よく見る為、顎に手を掛け上を向かせた。
ドキ――――――…ン
僕の中で何かが弾けた。
タレ目だが、透き通るようなスカイブルーの瞳。
日に焼けていない真っ白な肌に
シルバーグレーの細く柔らかい髪が目立つ。
唇は思わずキスがしたくなる程
鮮やかなピンク色をしていた。
僕を虜にするには、十分の…。
「周助さん、どうします?コイツ」
「犯りますか?」
「いや…。
…僕が引き取る」
ザワッ。
僕の一言に、周りがザワつく。
まさか、こんな小汚い女 引き取るなんて思ってもみなかったんだろう。
僕も思ってなかったよ?
そう…この子の素顔を見るまでは…―――
「ただいま」
チームの奴等とは先に別れ、先程 引き取った女を連れて帰路に着く。
3LDKのマンションに一人暮らしは贅沢だと思うが
同じ階に僕が唯一、仲間と呼べる奴等が住んでいるし
頻繁に出入りが激しいから別に支障ない。
「適当に座ってて。
今 お風呂 沸かすから」
「……………………」
無言ですか、そうですか。
せめて「はい」とか言ったらいいのに。
まぁ、無理もないけど。
風呂の温度を設定し、入浴剤を入れて蛇口を捻る。
最近、お気に入りの入浴剤が泡の入浴剤で
ラベンダーの香りがする。
隣の住人・越前のオススメだ。
風呂の準備も出来、ココアでも入れようかとリビングに向かう。
僕はガチャ、とリビングのドアを開け目を見開いた。
女が、既に全裸でいたからだ。
風呂に入ると予告したから、当然その為に脱いだのだろうが
それにしては積極的だ。
これじゃあ、まるで襲ってください≠ニでも言っているかのようだ。
でも、僕は見てしまった。
彼女の身体中に刻み込まれた無数の縄の跡を。
それだけじゃない、切り傷や小さいけど火傷の跡もある。
典型的な、いわゆるSMプレイ≠フ跡。
それを見て悟った僕は彼女に大きめのバスタオルを渡し
「そんな格好じゃ寒いでしょ?気休めにしかならないけどソレ巻いときなよ」と言った。
それを聞いた彼女は頭に?<}ークを浮かべ
でも、すごく安心した顔をしていた。
拾われる前、どんな奴とどんなHをしていたかは知らないが
少なくともロクな奴じゃない事だけは分かった。
さっきから小刻みに震えている身体も
ココアを渡した時おさまったようだ。
僕は、彼女の隣に座った。
一瞬、ビクっ!と身体が震えたけど
僕をチラっと見てココアをすすり始める。
「僕、不二 周助。
さっきので分かると思うけど、チーマーだよ。
君は…?」
「っ!………………」
イキナリの自己紹介でビックリしてたけど
すぐ我に返って自分も自己紹介しようと口を開く。
が、彼女はハッとなって口元を両手で隠す。
そして彼女は近くにあった紙とペンを手に取り””と書いた。
そこで、ようやく彼女は喋れない事に気付く。
「喋れないんだね…ごめんね、気付かなくて」
すると彼女は首をブンブン横に振った。
言葉が無い代わりに身体を使って表現する彼女は何だか可愛かった。
僕は思わずクスッと笑った。
「どうして、あんな所にいたの?
親は?」
「…………………」
一瞬、悲しそうな顔をして
すぐ紙にスラスラと書き始める。
わかんない。
気がついたら、あそこにいたの
記憶喪失。
まさか、本当にそんな子にお目にかかるなんて思ってなかった。
それにしても、名前だけ覚えてるなんて
何て都合のいいんだろう。
「そっか…じゃあ、記憶が戻るまで
ここにいさせてあげる」
本当?
「うん、本当」
おそらく、先程の行為も無意識だろう。
記憶喪失でも身体が覚えてるものだからね、あーゆープレイは…。
男と2人きり=犯られる
という方程式でも彼女…の中で出来ているのかもしれない。
いさせてあげる、と聞いたの顔は
とても嬉しそうな顔をしていた。
「さて、と…。
そろそろお風呂も沸くし。
おいで?一緒に入ろう」
差し出した手も少々 拒む様子だったが
すんなりと受け入れてくれた。
「あ、そうだ」
「?」
「って呼んでもいい?
僕の事も周助≠ナいいから」
ニコッと笑った僕につられてか、も微笑んで
口パクだけど周助≠ニ言った気がした。
お風呂に入ってからは、もう大変だった。
まさか、メモ用紙とペン持って入る訳にはいかなかったから
全部ジェスチャー。
伝わらない事もあって、お風呂から上がった時には
は疲れきっていた。
「大丈夫?」
それでも、首を縦に振って笑顔を見せてくれる。
それにしても、女の子ってお喋りが好きだなぁと
つくづく実感した。
髪の毛を乾かせて、改めての顔を見る。
真珠のように白い肌、シルクのような感触がする髪。
シルバーグレーというより、色ツヤの効果もあってもはや銀色。
澄んだ瞳、唇でさえも吸い込まれそうで…。
すごく、気に入った。
「という訳だから」
「しゅ、周助さん…?!」
次の日、僕はを連れてチームの奴等に再び紹介させた。
服はボロボロだったから、同じマンションに住んでいる
仲間の女に貸してもらった。
白いワンピースで、腰にベルトが付いている。
靴も白いハイヒールを貸してもらった。
サイズはピッタリだ。
改めて、女は小柄なのだと思い知る。
僕がチームに出した条件は、を非正式にチームに入れると同時に
チームの傘下のナワバリなら顔パスで入れる、という条件だった。
「納得いきません!どうして、あんな小娘 一人ごとこに…」
「周助ェ〜、私のコト嫌いになっちゃったのォ〜っ?!」
「周助さん、どうして…?!」
「周助さんっ!!」
ドゴオォッ!!!!!
周りを黙らせるには十分な音が倉庫内に響く。
僕が壁を殴った音だ。
壁から手を離すと、パラパラという音がした。
丁度、良い穴が壁に開いた。
当然、辺りはシーンとなった。
「俺が決定した事だ…まだイチャモンつけるか…?」
「(ビクッ!)い、いえ…っ、そんな事は…」
「じゃあ黙っての顔、覚えとけ。
もう一度 言うが、に傷一つでも付けたら…」
その辺にあったワインの瓶を片手で掴み
瓶を持った手に力を込めて割った。
パリ――――――――…ンっ!!!!!
…うーん、割ってから言うのも何だけど
もったいない事、したな…。
中身が残っていたのか、手がワインまみれになってしまった。
「わ…わかりました…」
「傘下のチームにも言っときます…」
そう言った奴等の声は震えていた。
威嚇は効いたみたいだね。
女達も脅えている。
「わかったんなら、いい。
今日はもう解散するが、明日いつもの時間より早く集合する事。
…北を狩る」
静かだった周りが急にザワつく。
久しぶりに狩る≠ゥら、嬉しいんだろう。
周りから「やったぜ!」「ようやく暴れられる」「見てろよ、北の奴等…!」等
色んな声が聞こえる。
皆がザワついてる間、僕はを連れて帰路に着いた。
帰り際に、がコンビニに寄ってワインを買ってきた。
よく見ると、それはさっき僕が素手で割ったワインと同じ銘柄だった。
どうやらは、自分の所為でワインを駄目にしたと思っているらしい。
ってゆーか、コンビニで買える安物ワインだったんだ、今のワイン…。
「気を使わせちゃったみたいだね…ごめんね?」
はフルフルと首を横に振る。
「ワイン、ありがと。
折角だし、帰ったら一緒に飲もうか」
甘口の、赤ワイン。
赤葡萄をベースに作られているから
あっさりして飲みやすいと思う。
は、とても嬉しそうにコクンと頷いた。
思わぬ、拾いモノ。
極上のワインを見つけた気分だ。
じっくり、じわじわと…何十年かけてワインが美味しくなるように
この手で最高級のものに仕立てよう。
もちろん、この僕の元でね…。
もう、にげられないよ……
*end*
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きっかけすらも、深い深い記憶の底。
自分の自己防衛本能が、その記憶を出さぬよう
鍵まで掛けてしまいました。
何も、思い出せない。
あの人≠ノ出会ってからの記憶しか
私には無い―――――…。
ボルドー
ザ――――――……
雨の東京は異様なくらい静かだ。
人ゴミで賑やかな渋谷も、ネオンで埋め尽くされている銀座も
そのうっとおしさが、もはや聞こえてこない。
雨音が全てを消してくれる。
そんな雨が好きだ。
「っくしょ…覚えてろっ!!」
そんな中、この場に不釣合いな台詞が聞こえた。
その男は顔面 傷だらけで
せっかくの男前が台無しだった。
「はんっ!テメェが俺等のナワバリ荒らすからだろ!!」
「今度、妙な真似したら二度と表 歩けねェ面にしてやっからな!
覚えとけっ!!」
ま、あの面じゃ当分は表 歩けないね。
一応、手加減はしてあげたけど。
「馬鹿な人達…。
周助のいるチームに手ェ出して
無事で済むハズ無いじゃない…」
椅子に座っている僕の首に
後ろから腕を絡ませながら女が言う。
僕に言い寄る女は星の数ほどいるけど
正直、ほとんどの女がウザったい。
この女も、その一人だ。
名前…なんだっけな…。
「周助さん、これでもう このあたりは
ほとんど狩りつくしちまいましたぜ」
「最近の奴等、手ごたえ無さすぎだぜ。
今の奴等だって、周助さんが手を下すまでも
なかったのによォ」
「言えてるぜ」そう言って笑う男達。
彼等は僕のチームに入っている
忠実な下僕だ。
言い方は悪いかもしれないけど、こんな例え方しか出来ないし
僕が本気でそう思っているからね。
仲間意識を持たない僕にとっては
最高の例え方だろう。
別に仲間を持っていない訳じゃない。
こいつらには仲間意識を持つに値しないってだけ。
僕、不二周助はチーマーとして
「DEVIL]というチームの頂点に位置している。
チームを結成して約半年。
今じゃこの地区で僕のチームに逆らおうなんて
バカなチームはいない。
もう少ししたら、東京中を牛耳る程になる。
(というか、なってみせる)
「そう言えば、周助さん。
藤田が原宿のスラム街で女を拾ったそうっスよ」
「女…?」
ってゆーか、藤田って誰…。
もはやチーム結成時のメンバーしかわからない。
まぁ、僕が覚える気が さらさら無い所為かもしれないけど。
ウザい女達なんて、次の日には存在すら忘れている。
「今、こっちに連れて来るそうっスよ」
「ふーん…」
スラム街で、それも拾ったって事は孤児か…?
でも、これ以上バカな女が増えても面倒だしな…。
他の男達に壊れるまでヤらすか?
そんな事を考えていたら、例の藤田って奴が
小汚い女を連れてやって来た。
僕はそいつを適当に誉めて下がらせた。
誉めた時、すごい嬉しそうだったけど
何がそんなに嬉しいのやら。
「やっだぁ〜、何この女ぁ〜」
「スラムで野垂れ死にしてた方がよっぽどマシぃ〜」
「きゃはっ☆言えてるぅ〜」
僕としては、君達の方が野垂れ死にして欲しいくらいなんだけど。
今時、語尾を伸ばすなんて
高校生でもしないよ。
ほんと、ウザい…。
どうして僕の周りには、こんな女しか
寄って来ないんだろう。
どーせ、この小汚い女もロクな女に違いない。
そう思いながら、さっきからずっと俯いている女の顔を
よく見る為、顎に手を掛け上を向かせた。
ドキ――――――…ン
僕の中で何かが弾けた。
タレ目だが、透き通るようなスカイブルーの瞳。
日に焼けていない真っ白な肌に
シルバーグレーの細く柔らかい髪が目立つ。
唇は思わずキスがしたくなる程
鮮やかなピンク色をしていた。
僕を虜にするには、十分の…。
「周助さん、どうします?コイツ」
「犯りますか?」
「いや…。
…僕が引き取る」
ザワッ。
僕の一言に、周りがザワつく。
まさか、こんな小汚い女 引き取るなんて思ってもみなかったんだろう。
僕も思ってなかったよ?
そう…この子の素顔を見るまでは…―――
「ただいま」
チームの奴等とは先に別れ、先程 引き取った女を連れて帰路に着く。
3LDKのマンションに一人暮らしは贅沢だと思うが
同じ階に僕が唯一、仲間と呼べる奴等が住んでいるし
頻繁に出入りが激しいから別に支障ない。
「適当に座ってて。
今 お風呂 沸かすから」
「……………………」
無言ですか、そうですか。
せめて「はい」とか言ったらいいのに。
まぁ、無理もないけど。
風呂の温度を設定し、入浴剤を入れて蛇口を捻る。
最近、お気に入りの入浴剤が泡の入浴剤で
ラベンダーの香りがする。
隣の住人・越前のオススメだ。
風呂の準備も出来、ココアでも入れようかとリビングに向かう。
僕はガチャ、とリビングのドアを開け目を見開いた。
女が、既に全裸でいたからだ。
風呂に入ると予告したから、当然その為に脱いだのだろうが
それにしては積極的だ。
これじゃあ、まるで襲ってください≠ニでも言っているかのようだ。
でも、僕は見てしまった。
彼女の身体中に刻み込まれた無数の縄の跡を。
それだけじゃない、切り傷や小さいけど火傷の跡もある。
典型的な、いわゆるSMプレイ≠フ跡。
それを見て悟った僕は彼女に大きめのバスタオルを渡し
「そんな格好じゃ寒いでしょ?気休めにしかならないけどソレ巻いときなよ」と言った。
それを聞いた彼女は頭に?<}ークを浮かべ
でも、すごく安心した顔をしていた。
拾われる前、どんな奴とどんなHをしていたかは知らないが
少なくともロクな奴じゃない事だけは分かった。
さっきから小刻みに震えている身体も
ココアを渡した時おさまったようだ。
僕は、彼女の隣に座った。
一瞬、ビクっ!と身体が震えたけど
僕をチラっと見てココアをすすり始める。
「僕、不二 周助。
さっきので分かると思うけど、チーマーだよ。
君は…?」
「っ!………………」
イキナリの自己紹介でビックリしてたけど
すぐ我に返って自分も自己紹介しようと口を開く。
が、彼女はハッとなって口元を両手で隠す。
そして彼女は近くにあった紙とペンを手に取り””と書いた。
そこで、ようやく彼女は喋れない事に気付く。
「喋れないんだね…ごめんね、気付かなくて」
すると彼女は首をブンブン横に振った。
言葉が無い代わりに身体を使って表現する彼女は何だか可愛かった。
僕は思わずクスッと笑った。
「どうして、あんな所にいたの?
親は?」
「…………………」
一瞬、悲しそうな顔をして
すぐ紙にスラスラと書き始める。
わかんない。
気がついたら、あそこにいたの
記憶喪失。
まさか、本当にそんな子にお目にかかるなんて思ってなかった。
それにしても、名前だけ覚えてるなんて
何て都合のいいんだろう。
「そっか…じゃあ、記憶が戻るまで
ここにいさせてあげる」
本当?
「うん、本当」
おそらく、先程の行為も無意識だろう。
記憶喪失でも身体が覚えてるものだからね、あーゆープレイは…。
男と2人きり=犯られる
という方程式でも彼女…の中で出来ているのかもしれない。
いさせてあげる、と聞いたの顔は
とても嬉しそうな顔をしていた。
「さて、と…。
そろそろお風呂も沸くし。
おいで?一緒に入ろう」
差し出した手も少々 拒む様子だったが
すんなりと受け入れてくれた。
「あ、そうだ」
「?」
「って呼んでもいい?
僕の事も周助≠ナいいから」
ニコッと笑った僕につられてか、も微笑んで
口パクだけど周助≠ニ言った気がした。
お風呂に入ってからは、もう大変だった。
まさか、メモ用紙とペン持って入る訳にはいかなかったから
全部ジェスチャー。
伝わらない事もあって、お風呂から上がった時には
は疲れきっていた。
「大丈夫?」
それでも、首を縦に振って笑顔を見せてくれる。
それにしても、女の子ってお喋りが好きだなぁと
つくづく実感した。
髪の毛を乾かせて、改めての顔を見る。
真珠のように白い肌、シルクのような感触がする髪。
シルバーグレーというより、色ツヤの効果もあってもはや銀色。
澄んだ瞳、唇でさえも吸い込まれそうで…。
すごく、気に入った。
「という訳だから」
「しゅ、周助さん…?!」
次の日、僕はを連れてチームの奴等に再び紹介させた。
服はボロボロだったから、同じマンションに住んでいる
仲間の女に貸してもらった。
白いワンピースで、腰にベルトが付いている。
靴も白いハイヒールを貸してもらった。
サイズはピッタリだ。
改めて、女は小柄なのだと思い知る。
僕がチームに出した条件は、を非正式にチームに入れると同時に
チームの傘下のナワバリなら顔パスで入れる、という条件だった。
「納得いきません!どうして、あんな小娘 一人ごとこに…」
「周助ェ〜、私のコト嫌いになっちゃったのォ〜っ?!」
「周助さん、どうして…?!」
「周助さんっ!!」
ドゴオォッ!!!!!
周りを黙らせるには十分な音が倉庫内に響く。
僕が壁を殴った音だ。
壁から手を離すと、パラパラという音がした。
丁度、良い穴が壁に開いた。
当然、辺りはシーンとなった。
「俺が決定した事だ…まだイチャモンつけるか…?」
「(ビクッ!)い、いえ…っ、そんな事は…」
「じゃあ黙っての顔、覚えとけ。
もう一度 言うが、に傷一つでも付けたら…」
その辺にあったワインの瓶を片手で掴み
瓶を持った手に力を込めて割った。
パリ――――――――…ンっ!!!!!
…うーん、割ってから言うのも何だけど
もったいない事、したな…。
中身が残っていたのか、手がワインまみれになってしまった。
「わ…わかりました…」
「傘下のチームにも言っときます…」
そう言った奴等の声は震えていた。
威嚇は効いたみたいだね。
女達も脅えている。
「わかったんなら、いい。
今日はもう解散するが、明日いつもの時間より早く集合する事。
…北を狩る」
静かだった周りが急にザワつく。
久しぶりに狩る≠ゥら、嬉しいんだろう。
周りから「やったぜ!」「ようやく暴れられる」「見てろよ、北の奴等…!」等
色んな声が聞こえる。
皆がザワついてる間、僕はを連れて帰路に着いた。
帰り際に、がコンビニに寄ってワインを買ってきた。
よく見ると、それはさっき僕が素手で割ったワインと同じ銘柄だった。
どうやらは、自分の所為でワインを駄目にしたと思っているらしい。
ってゆーか、コンビニで買える安物ワインだったんだ、今のワイン…。
「気を使わせちゃったみたいだね…ごめんね?」
はフルフルと首を横に振る。
「ワイン、ありがと。
折角だし、帰ったら一緒に飲もうか」
甘口の、赤ワイン。
赤葡萄をベースに作られているから
あっさりして飲みやすいと思う。
は、とても嬉しそうにコクンと頷いた。
思わぬ、拾いモノ。
極上のワインを見つけた気分だ。
じっくり、じわじわと…何十年かけてワインが美味しくなるように
この手で最高級のものに仕立てよう。
もちろん、この僕の元でね…。
もう、にげられないよ……
*end*
類『右脳人間様で5000HIT(遅っ)のフリードリームとして配ってた物だよ』
英二『不二が違う―』
不二『そう?』
リョーマ『不二先輩別人みたいっすね』
類『うん、やっぱすごいねー』
英二『不二が違う―』
不二『そう?』
リョーマ『不二先輩別人みたいっすね』
類『うん、やっぱすごいねー』
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