15才の誓い




ペダルを漕ぐ足もいつもより軽快に
気持ちのいい秋晴れの中、
俺は自転車にまたがって、の家へ向かう
向い風が冷たい。もうじき12月だ


最近の仕事が忙しくて、ろくにデートもしてなかった
昨日電話で話していたら 

「いいなぁ英二は、、、いつもお外で」
「にゃはは・・・お外って言っても、部活だよん?」
「私なんて最近ほとんど会社の中、外に出るのは通勤の間だけだもん」

なんか、元気無い感じ

「そっかぁ・・・・・たまにはお日様に当たんないと体にもよくないなぁ。
んじゃさ、明日はピクニックにでも行かにゃい?」

「ピクニック? 何だか懐かしい響きだね」
「うん、そうしよ! バスで隣町の大きな公園まで行こうよ」

名案が浮かんだ俺は すでにはしゃいでる

「そうねぇ〜 私お弁当作るから、英二、自転車で迎えにきて」

「へ?自転車?」

「うん、久しぶりに二人乗りってのをしてみたいの」

からの可愛いリクエスト

「わかった。冷えるかも知んないから、あったかくしておいで」







アパートの前に着くと既には待っていた

ジーパンにリュックサックと、マフラーまでして、結構気合入ってる様子

凄く嬉しそうに、笑顔で手なんか振っちゃて

”へへっ かっわいい〜”

見て見て!この子が俺の彼女なんだよ!

そう大声で叫びたくなる



「二人乗りなんて何年ぶりだろう〜」
は俺の後ろにちょこんと座る

「んじゃ、夢の丘公園まで出発進行〜!」

ペダルを踏む足に力を込めると

「英二号発車〜!ゴーゴー!」

俺の背中で 可愛い声がする
宝物を後ろに乗っけて、チャリも喜んでる

眩しいくらいの太陽だけど、走り出すと風が冷たい

俺の腰に回ったの両手と柔らかな感触

背中だけがあったかかった

こうやって走っていると、二人が一つになった気がしてくる

「ね?寒くない?」

「ん、平気。しっかり英二にくっついてるから」

「そうそう!しっかり掴まっててよ〜」

自転車は大正解だったね


俺と、二人だけの空間が動いてる







公園に着くと しばらく綺麗な遊歩道を一緒に歩いた

もうコスモスも終わりに近づいていて、
今年最後のコスモスロードは、カップル達で賑わっていた

「凄いね〜英二!!綺麗だね」

女の子って、どうして花を見ると あんなに幸せそうな顔、するんだろ

そんなこと考えながら・・・・

の方が可愛いのに”

そう思った俺は、きっと花を見てる女の子みたいに 幸せそうな顔なんだろう






お昼も近くなったから、俺たちはお弁当を食べる事にした

人の多い広場を避けて 少し離れた丘へ昇った

そこはこの広い公園が見渡せるくらいの高さの丘で、
俺たち以外は 誰もいなかった

絶好の穴場を見つけて、俺は更にいい気分になった

緑色の芝生に赤と白のチェックのシートを敷いて腰を下ろした

「ふぁ〜 よく歩いたよなぁ」

俺はごろんとシートに寝そべって空を見上げた
高い空といくつかの雲


「ほんと〜 こんなに歩いたの久しぶり。英二疲れてない?」

「俺は日頃鍛えてっから。は大丈夫?」

「ん〜 大丈夫だよ。 こ う し た ら・・・・・」

はにこっと笑うと、俺にぴったりと体を寄せるように横に寝転がる。
まるで猫みたいに


の髪に顔を埋めてキスを2回落とす





ねぇ英二・・・

ん?・・・・・

「英二ってさぁ、草原みたいだね。
太陽の光が降り注ぐ、広くて気持ちのいい草原。
居心地がいいから、色んな人が集まってね、いつも賑やかなの」



「草原?そんなこと言われたの初めて。
つーか、ってほんと例えが飛んでるよな」

「あはは・・・悪かったわね。ただね、ふっと思ったの」

「んじゃ、は何?」



「私は・・・その広い草原で たまに迷子になっちゃう鳥、かな」


小っちゃなキミの体は、俺にしがみついてるようだった

捕まえていないと、どこかに飛んで行ってしまいそうで

俺はたまらなくなって 頭の下に置いていた腕を
に回して、きゅっと引き寄せる


は俺の腕にそっと手を置くと、嬉しそうに微笑んだ


「でも、どうして 迷子になるの?」

「太陽に目がくらむの、ふらふらして上手く飛べないんだよ」

「太陽が出てきたか・・・・」

「そう、英二の笑顔が太陽・・・・なんちゃってね」

「草原なのか、太陽なのかわかんないじゃん」

「あはは!私もわかんなくなった」



「迷子にならないように、いつも、こんなふうに抱き締めていてね」

「勿論! 嫌だって言われても離さない。何なら籠に入れておきたいくらいだよ」

「籠はあんまりだなぁ〜」

くすくすと笑う
その極上の笑顔
俺が元気でいられるのも、本当はのおかげなのにさ






俺は思うよ


俺が キミが言うように広い草原だったのなら、

キミはその草原に咲く たった一つの小さな花だ

俺が太陽だったのなら、その花にいっぱい光を注ぐんだ

俺の何もない草原に キミが花を咲かせてくれる

その花は草原にとって無くてはならないもの

だから俺は

その花を咲かせるために、光を絶やさない

キミの元気のない時や寂しそうな時も、

どんな時だってキミを笑わせるのが俺の役目


俺のエネルギーをキミにあげる

キミの笑顔を俺の中に絶やしては駄目だから




「ず〜っと一緒だよん」
「ず〜っと一緒ね」


気持ちなんて変わるかも知れない

何の約束もない俺たちの未来

だけど 俺たちは ずっとこのままで

この気持ちのまま
ずっと一緒にいられる

そう確信できたような気分だった


「お弁当食べようか、未来の奥さん」

「はい、旦那サマ。お口に合うといいんだけど」

リュックからお弁当を出してくれる後姿を
ちょっと眩しい太陽に目を細めてキミを見る


俺は今 幸せだ


明日は俺の15才の誕生日


がお祝いをしてくれるって言ってたけど、

一日早い今日のデートは
15才になる俺へ、俺からのプレゼント

大好きな人と一緒に
共に歩んでいける幸せの確認

「明日の英二の誕生日には 特大ケーキに挑戦するからね!」

「すんげぇー! 期待しまくっちゃう♪」


笑顔で絡ませる視線に、確かな絆を感じてる


キミに出会って俺は変わった


この子を絶対に手放しちゃ駄目だ

そんなこと、自分に誓ったりして

これからも、俺の誕生日はずっとと一緒がいい


を守れる男になるから










15才の俺も キミと一緒に
















*end*


HappyBirthday Dear EIJI


愛してやまないマイダーリン英二くん
お誕生日企画としてフリードリームを作りました
あえて、前日設定で英二視点であります
彼にはいつも幸せであって欲しいとの願いを込めました
おめでとう!永遠の王子様 菊丸英二くん








類『passion/pinkでフリーでした。英二の誕生日と言うことで…ほのぼのしていて、うらやましいです♪』








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